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月明かりの射す静かな庭

noblemoon.exblog.jp

ECOのフリージアサーバに生息中。現在の企画→ECO小説<運命の赤い糸>

フシギなタマゴ 10 最終回 前半

ついに今年のヒトトセイベントも終了してしまいました。

最初はどうなることかとおもったけど、なかなかよかったイベントだったと思います。


来年は一体どうなるのか……あ、鬼が出るから止めておこう( ゚Д゚)?
もう情報出てるみたいだけど……


つーか、総集編は前回やらなかったか? 今回も総集編って、SS書くのきついんですけど……


文字数制限突破が怖いので、一区切り。



フシギなタマゴ 10 最終回 前半

○タマゴの部屋にて

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エニア:はぁぁぁああああああぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁ……

トロン:(;´Д`)どうしたんですか、エニアさん……そんな深い深いため息なんてついて

キサラギ:……それになんだかちょっと薄汚れているような……

エニア:……姉さんが

ヤヨイ:アレアさんが?

トロン:そういえばアレから……アレアさんの姿を見ませんね……

エニア:ウルが消えちゃってから荒れに荒れて……今じゃ飛空庭に引きこもっちゃって……(´;ω;`)

トロン:(;´Д`)

エニア:おかげで私は野宿生活……セイ君もいないし、永久奈っちたちもいないし、あのチビ議員に頼るなんて絶対いやだし……

ムツキ:それは……(;´Д`) ウルが消えてしまったのは私たちにも責任の一端があるわけだし……みんなでアレアさんを元気付けに……

エニア:無理無理。姉さんが引きこもってるの、上空5000m以上に浮かんでる飛空庭よ。近づくコトだって出来ないわ……

トロン:(;´Д`)え? 飛空庭ってそこまで上空にいけましたっけ?

エニア:姉さんの庭は特別製なのよ。前に一度撃墜されたことがあってさぁ、それを修理したときにあのチビ議員が甘やかして、現在の飛空庭の最新式になってるよ、姉さんの。

????:では、原因を解決するしかありませんね

エニア:……やっときたか

トロン:????????

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ロウゲツ:はじめまして、ロウゲツともうします。以後、お見知りおきを。

トロン:守護魔さんですね!

キサラギ:ロウゲツ兄さま!

ロウゲツ:遅くなって申し訳ありません。いろいろといざこざがありまして……

エニア:ロウゲツウウウウウウウウウ!!!!!!

ロウゲツ:おや姫様。そんなに汚れていかがいたしました? いけませんよ、お肌の艶もない。

エニア:お前がなんで最後なんだよ!!? 一番年食ってるなんちゃってリーダーだろ!!!? あんたが最初っからいれば、もっとうまく出来たろうに!!

ロウゲツ:そうは申されても。私めにも事情というものがありまして。それに、一応間に合ったのだからいいではありませんか

エニア:間に合った!? この状況のドコが間に合ってるの!!? ウルは消えちゃうし姉さんは引きこもりに戻るし、泊まるところはないしお金もないし! その辺でカツ上げしていた浮浪者をぶちのめしても金目のものなんて持ってやしない! 私の服も全部飛空庭!! 何が悲しくて3日も同じ下着でいなきゃいけないの!!?

ロウゲツ:姫様。失礼ながらそれ以上近づかないでいただけますか。何か臭う気がします。

エニア: く び り 殺 す 

ロウゲツ:ハハハ。冗談です、姫様。それはそうと、早く問題を解決しなくてはいけないのではありませんか?

エニア:問題の解決って……

ロウゲツ:ウルさまを復活させるのです。

エニア:ウルは思い出チケットの代償で思い出を支払ってるのよ。代償で支払ったものは取り返せないわ。

ロウゲツ:ええ。ウル様の思い出を取り戻すことは出来ません。ですが、『同じ思い出』ならば大丈夫。

エニア:他人から思い出を集めると?

ロウゲツ:ええ。幸い、ウルさまはこの一年間存在した人格。すべての思い出を集めるとは言っても、そう難しい問題ではないでしょう。時期も都合よく、タイニーアイランドに思い出が集まる時期ですし。

エニア:ふむ……それならいけるかもしれないわね

ロウゲツ:よろしくお願いします、姫様。ウルさまがいらっしゃらないと、大変なことになりますので

エニア:デスヨネー。私の安定した人間らしい生活のためにも……!!


○タイニーアイランドにて

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サリー:貴方がロウゲツの使いね!

エニア:使いじゃないけど……まぁ、いいか

サリー:ウルちゃんの思い出も一通り流れ着いているようよ! 頑張ってね!!

エニア:(;´Д`)へーい


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マタギ:む、君はいつぞやの……

エニア:(;´Д`)うわ! なつかし!

マタギ:あの時はウサギ退治に協力してくれて助かったぞ! とても私一人では退治し切れなかったからな……

エニア:(;´Д`)まぁ、私は暴れただけだったけど

マタギ:そういえば、今日は蒼い剣は一緒ではないのだな

エニア:……

マタギ:この前も蒼い剣と気づく前に立ち去られてしまったし……

エニア:姉さんに何か用?

マタギ:うむ! サインを貰おうと思って!!

エニア:(;´Д`)

マタギ:蒼い剣にあったらよろしく伝えてくれ! 出来ればサインもヨロシク!!

(;´Д`):うん……まぁ、伝えとく。

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KU-1:おお! エニア殿! なんかこの前も会った気がするでござるが、久しぶりでござる!!

エニア:(´・ω・`)やっほー

KU-1:ウヅキ殿は元気でござるか?

エニア:元気に守護魔やってるわよー。具現化した思い出に言っても仕方ないのかもしれないけど、時々に遊びに行って上げれば?

KU-1:うむ! そうするでござる! そういえば、アレア殿は一緒ではないのでござるか?

エニア:姉さん?

KU-1:セッシャの見立てではアレア殿も相当な腕前……一度手合わせ願いたいでござる!

エニア:それは止めといたほうがいいかなー、一瞬で本当にハラキリさせられるわよ……?

KU-1:それはそれは楽しみでござる! よろしく伝えておいてほしいでござる!


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マストラム:……む?

エニア:あれ? あんた誰?

マストラム:私の名前はマストラム。大魔法使いだ。

エニア:自分の事を大魔法使いって……(;´Д`)

マストラム:くぅ……しかし、ロウゲツという守護魔を召還し、使い魔にしようとしたのだが……

エニア:( ゚Д゚)

マストラム:やつめ……契約の中に賭け事をいれおって……

エニア:賭け事?

マストラム:うむ。私の釣り上げるギンブナが、オスかメスか当てるのだ。私はずっとオスにかけているのだが……一向に当たらぬ……

エニア:……

マストラム:私の使用人も杖も……みんな取られてしまった……

エニア:いいこと教えてあげましょうか? 大魔法使いさん。

マストラム:ん?

エニア:ギンブナって、メスが圧倒的に多いのよ

マストラム:なん、だと……

エニア:メスだけでも繁殖できるからね。そして、メスだけで繁殖するとメスしか生まれない。その勝負は圧倒的にロウゲツが有利か、絶対にロウゲツが勝つシステムよ。

マストラム:あのすかし男め、許せん!! って、ところで君はどうして拳を振り上げているのかな?

エニア:いやー、ロウゲツが遅れた理由ってお前だったんだー♪ って思って。歯を食いしばれええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!

ドガッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


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エニア:およ?

アマテラス:ハッ!!? 冥界の姫……!!

エニア:アマちゃんか。なんか一年に三回も会うと飽きるな。

アマテラス:(;´Д`)ちょっとひどくないか……? ところで、ツクヨミがわらわを見るとニヤニヤと笑うのだが、何か知ってるかの……?

エニア:( ゚Д゚)えっとー……

アマテラス:ツクヨミもわがままで落ち着かぬ子じゃ。早くわらわのように立派な大人になってもらいたいものじゃな……

エニア:(……そりゃ、あんな写真みたあとに本人見れば、笑うわよねぇ……)

アマテラス:そういえば

エニア:ん?

アマテラス:あの青い髪の子はどうした?

エニア:姉さん?

アマテラス:うむ……わらわを喜ばそうと頑張っておったな、と思って。

エニア:(;´Д`)そう思うんならあんなにひどいこと言わなきゃいいのに

アマテラス:う、うむぅ……ま、まぁ、今度会ったら冥界の姫から謝っておいてくれ……

エニア:ああー

アマテラス:?

エニア:しおらしいアマちゃん見てたら、ちょっとむらむらきた。

アマテラス:( ;゚Д゚)Σ!!?

エニア:ちょっと向こうの草むらで……すっきりしてこよ?

アマテラス:いやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!


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エニア:アラ……えっと、そうそう! パイレーツタイニーの時の花屋さん!

花屋:ああ、あのときの……! なつかしいわねぇ。私も夢の中でタイニーちゃんと遊んだの。海賊の件を刺してーどっかーんって!

エニア:花屋にも負けてんのね……あの熊……

花屋:でも、喜んでいたわぁ。『ゲームしてくれてありがとう!』って。

エニア:(;´Д`)……

花屋:ところで、青い髪の子はいないの?

エニア:……姉さん?

花屋:うん。実はあの子宛に花が届いていたから。あとで届けに行かなくっちゃ!

エニア:(……花? 誰だろう……?)


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サティ:あ、エニアさん!!

エニア:(;´Д`)あ、サティさん……

サティ:お久しぶりね! あのお屋敷の事件以来!

エニア:(;´Д`)あ、うん……そうだね

サティ:お屋敷の事件……そう事件。何かあったはずなんだけど……あれ……?

エニア:(記憶が混乱してるのかなー。まぁここにいるのは思い出が具現化しただけだから、仕方ないのかな……)

サティ:まぁ、いいや! また一緒に冒険しましょうね!

エニア:そうね。そのときは背中には気をつけるようにするわ。

サティ:……? あれ、そういえばアレアさんは?

エニア:(;´Д`)えっとー

サティ:なんだろう……アレアさんにも、私は謝らなきゃいけない気が……なんでだろう……

エニア:……


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ジュリエッタ:アラ、小鳥さん?

エニア:(;´Д`)ええー!? まだそんなこといってるの!!?

ジュリエッタ:……?

エニア:(;´Д`)あ、いいです。私には姉さんのような突っ込みは無理よ……

ジュリエッタ:そうそう、この前のことを、冬の精霊さんに聞いたの。

エニア:冬の精霊……? 雪将軍のことか……あれ? 冬将軍だっけ? なべ将軍?

ジュリエッタ:なんだかウルって子に騙されて、春が来るのをジャマしていたんですって

エニア:あのクそばか……全部ウルのせいにしたな……あとで溶かす

ジュリエッタ:……? そういえば、青い髪の子は?

エニア:……姉さん?

ジュリエッタ:ええ、今度一緒に服を買いに行く約束が……

エニア:( ゚Д゚)姉さんいつの間に……

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エニア:ゲ

オーディン:精が出るな、冥界の姫

エニア:ちぃ……思い出じゃなくて本物か……本当、暇ね、王様。

オーディン:わしの暇をつぶしてくれるなら、大歓迎だが?

エニア:もう帰って寝ろよ……

オーディン:フフフ、貴様は知っているだろうが、ヒトトセにとってあれは重要なものだ。決して死なせるなよ

エニア:……王様、もしかして心配なの?

オーディン:フン……そういえば、あの青い髪の子はどうした?

エニア:今日は本当に姉さんの事を聞かれる日だな……姉さんに何か用?

オーディン:いや、わしの威圧を受けてもまだ瞳を輝かせていたあの娘も、強い子だと思ってな。もう一度会ってみたかっただけだ

エニア:……

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シグネット:アクィラ……お久しぶりね。夢の中でも嬉しいわ。

アクィラ:シグネット、あの時は本当にありがとう。

ライア:……アクィラ、夢の中とはいえ、その格好は何?

アクィラ:え、あの……いや、いいじゃないか! 夢の中くらいは!!

ライア:そう^-^ じゃ、コレも夢の中だから、許してね!!(とび膝蹴り

アクィラ:ぐは!!?

エニア:……(;´Д`)

シグネット:相変わらず仲がよさそうで……^-^;

ライア:あら、エニアさん

エニア:(;´Д`)どもー

ライア:あなたたちのおかげで、私たち幸せになりそう。本当ありがとうね!

エニア:相方は今、全然幸せそうじゃないけど……まぁ、どういたしまして……

ライア:アレアさんにもヨロシク! 今日はいないのね?

エニア:あ、うん……



エニア:コレで全部かしら……疲れた……(;´Д`)一人寂しい

エニア:さて、タマゴの部屋に帰るか……


○タマゴの部屋にて

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ロウゲツ:姫様、おかえりなさいませ。温かい紅茶を入れてあります、どうぞ。

エニア:おお! ありがとう!! いやー、うまい! なんか久々に人間らしいものを口にした気がするわ……

キサラギ:(;´Д`)今まで一体どんな生活を

ロウゲツ:では早速。姫様が集めてくださった思い出と、タマゴの可能性の力を使ってウルさまを再召喚いたしましょう!

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ウル:……

エニア:やった!! コレで姉さんが帰ってくる!!

ウル:……

ロウゲツ:おや……?

トロン:ウルさん? あれ、反応しないですね……

ウル:……

エニア:ロウゲツ!!!! あんた、まさかしくじったんじゃないでしょうね!!?

ロウゲツ:いえ、私の術は完璧。ですが……何かが足りないようですね。姫様、思い出は本当に全部集めたのですか?

エニア:たしかにこの一年で関わった人の思い出は全部……

ロウゲツ:いえ、大切な思い出が抜けているようです。まったく反応しないということは、きっと中枢核の思い出。ウルさまがウルさま足りえるために必要な存在。今のウルさまに多大な影響を与えた方がいらっしゃるのでは?

トロン:……まさか

エニア:……姉さんね。姉さんだけだったから……ウルの味方だったのは……

ロウゲツ:ウルさまは、その『姉さん』という人の影響で、友達を作る喜びを知ったのでしょう。だから、ルゥさまを友達にしようとした。そうすれば、ルゥさまも喜ぶと信じて。

エニア:姉さんを連れてこなきゃ

トロン:でもでも、アレアさんは上空5000m上の飛空庭に……

エニア:私はタイタニアよ! とんでいけるわ! ウルが待ってるって聞けば、姉さんも出てきてくれる!

ロウゲツ:姫様。いくら姫様が死なないお体をお持ちとはいえ、上空5000m以上では、到達した瞬間に気絶、そのまま落下してしまいます。飛空庭までたどり着くことは出来ませんよ?

エニア:……やってみなくっちゃ分からないでしょうが!

ロウゲツ:……左様でございますか。ならばこのロウゲツ、止めはいたしません。どうか……ご武運を。


○アレアの飛空庭(上空8900m地点)にて

アレア:……

アレア:(……私、何やってんだろう……)

アレア:……

アレア:……ウル……うぅ



続く。
by sei_aley | 2011-12-04 17:50 | ECOショートストーリー

by sei_aley