ナニカガスムイエ2 <七つ森学園編> その4
文字数制限が怖すぎる\(^o^)/
~その3のあらすじ~
クリムから七不思議の話を聞き、早速廊下へとやってきた二人。声がうるさいと言うエニアに、セイは早く謎を解かねばと、廊下の隅にあった隙間から奥へと向かう。が、出口の直前。つかんでいたはずのエニアは消え、見知らぬ少女に引き戻されるようにセイは廊下に戻っていた。
ナニカガスムイエ2 その4
○教室にて
クリム:なんだって……エニアさんが消えた?
セイ:ああ、廊下の奥に行こうとしたら、俺だけ引き戻されてエニアが消えていた。
クリム:どういうことなんだ……この学校は私たちを道ずれにするはずじゃ……
セイ:……エニアは特別なんだ。こういうことには敏感過ぎる。
クリム:……どういうことだい?
セイ:詳しくはいえないが、とにかく早くエニアを連れ戻す必要があるな。
クリム:となると、やはり廊下の奥に行くしかないね……
セイ:……いや、無理だ。何度行っても同じように引き戻される。
クリム:ふむ……どうしようもないのかな
セイ:じっとしていても始まらない。とりあえず他の場所を当たってみる
クリム:分かったよ。何もできなくてごめん……
セイ:気にすんな。任せておけ。
○美術室にて
セイ:……くっそ、クリムには任せておけといったが……情報が少なすぎるな。
セイ:エニアは気付いていた。誰かに監視されていること……声が聞こえること……デテイケという声……出て行けという割には、クリムやミーシアは拘束する……なぜだ? クリムやミーシアを道ずれにするためなら、なぜエニアは消えた……? なぜ俺は助かっている?
セイ:整合性を考えろ……どう考えれば筋が通る……? どう考えれば答えが出る?
セイ:……ん? これは、エニアが拾ったスケッチブック……?
セイ:中は……真っ白だな……いや、1ページ目に……女の子?
セイ:これは……俺が見た、廊下の奥の女の子、か?
??:……やはり、只者では無い……
セイ:……声が、俺にも聞こえる!? 誰だ!?
??:ここまで長い時間ここにいて……侵食されないとは。さすがタイタニア……なのか?
セイ:誰だ? ずっと俺たちを監視してた奴か?
七ツ森学園:私はこの学校そのものの意思……
セイ:……えらく唐突なものが出てきたな(;´Д`) これは俺も予想外だ……
学園:ずっと話しかけようとしていたのだが……波長がどうにも合わなかった。あの少女がいなくなってようやっと君の波長がわかるようになった
セイ:なるほど……エニアの魔力が邪魔をして、俺への声は全部エニアに吸収されていたんだな。
学園:そのようだ……今なら君にも声が届く……早くここから出て行くのだ
セイ:エニアはどこだ?
学園:少女の行方は知れない……行方が知れないということは、おそらく天井裏にいるはずだ……
セイ:天井裏? 廊下の奥の事か?
学園:そうだ。厄災が、空間を勝手に捻じ曲げて自分の領域を作っている……そこで、この学園の空間を少しずつ侵食しているのだ
セイ:厄災……?
学園:……生物のようなものだ。火山の爆発と共にこの学園に激突してそのまま棲み付いた……今では自己増殖を繰り返しながら増え続けている。
セイ:まるでシロアリだな(´=ω=`)
学園:奴は何でも食らう……死んでいった生徒たちの魂も数多く食われてしまったままだ……このままでは君たちも……サヤが頑張ってくれているがもう持たない。
セイ:サヤっていうのはこの子だな?
学園:そうだ……サヤが、きっと何とかしてくれるとあの二人を呼んだ。だが、あの二人では無理だ……だから、厄災に近づかぬように拘束した。
セイ:……まだ、出てけって言うのか?
学園:……サヤはもう限界だ。これ以上浪費すると魂がアブナイ……サヤはいい子だ。助けてやりたい……
セイ:分かったよ。俺もエニアを連れ戻さないといけないしな……
学園:すまない……サヤの力が消えて、天井裏にもいけるはずだ。厄災を倒せば……
セイ:分かった。天井にこびりついてるシロアリの駆除か。まったく……冒険者ってやつは害虫駆除までやらんといかんのかね……
○廊下にて
セイ:待ってろよ……エニア。
セイ:頼むから暴走だけはするなよ……この学校ごと吹き飛ばされる(;´Д`)
○天井裏にて
セイ:これが天井裏……? まるっきり洞窟じゃないか……空間をいじってるって言うのは本当か……
セイ:さてさて……シロアリの巣はドコだ……??
セイ:これか……! こいつをつぶしていけばいいんだな。
セイ:地道な駆除作業だ……(;´Д`)
セイ:さて、辺り一体はほとんど掃除したが……エニアはどこにいるんだ? 広すぎて探すのも一苦労……
厄災核:ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
セイ:( ゚Д゚)でかいの残ってたああああああああああああああ!!!? これが本体!!?
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
セイ:な!? 分裂して欠片が飛んできた!?
どが!! どが!!!
セイ:うお! まるで火山弾だな……!(;´Д`)
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
セイ:うわー……なんか怒ってるみたいだな。どっちにしろ、あれを倒さないと欠片は増幅するばかりか……!
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
セイ:だけど、こうも欠片を飛ばされたんじゃ近づけんな……く、よけるのに精一杯か
セイ:く、欠片の数が増えて……!?
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!
セイ:(やばい……これは当たる!?)
???:危ない!!
セイ:うわ!?
ドガ!!
セイ:いてて……え、エニア!?
エニア:……
セイ:おい、エニア……お前、欠片が当たって……
エニア:エ、ヘヘ……突き飛ばしちゃってごめんね。結構痛いね、これ……ケホッケホ
セイ:しゃべるな。内蔵がやられて……
エニア:よかった……セイ君が無事で。今度は……助けることができた。
セイ:……馬鹿。お前に守られるほど……俺は弱くないぞ!
エニア:……フフフ、次元転生してるくせに……ケホ、えらそうなこと、ケホケホ、いわないで、よね? アハハ……ケホ
セイ:……
エニア:それに、ね? セイ君、私だって……セイ君に心配されるほど、弱くないよ? 私は死ねないからね。
そう言ってやってすくッと立ち上がる。体の傷は、すでに消えている。
私は死ねないから。これが私の罰だから。
エニア:さぁ、3文芝居はここまで。ここからはエニア様の虐殺ショーのはっじまっりでーす☆
でもよかった。
今度は助けることができた。
アノトキ……私が初めて死んだとき……私は何もできなかったから。
みんなが死んでいくのを、愛する人が死んでいくのを……ただ十字架から見下ろすことしかできなかったから。
エニア:……塵一つ残さず、消滅させてやる!! 名づけて……ゼタダークブレイーズ!!!!!
どがああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ、オオオオオ、オオオオ……ォォォ……!!!!?
○教室にて
クリム:なるほど……さっきのゆれはやっぱりエニアさんだったのか
エニア:いやー、この学校ごと吹き飛ばすつもりだったのに、結構頑丈にできてるねぇ
セイ:さらりと怖いことを言うな! お前のダークパワーサークルと闇盾、俺の光盾がなかったら俺も塵になってたぞ……助けた人間まで巻き添え食らうような魔法を使うんじゃねーよ、この暴走魔女め!!
エニア:アハハ、セイ君だったら大丈夫だって信じてたから。イイジャンw ちゃんと生き残ってるしさ♪
セイ:くそぉ……なんかこんな奴に一命を助けられたかと思うと頭が痛い……
クリム:アハハ。相変わらずの仲みたいで安心したよ。私のほうの手も消えたし、ミーシアさんも出られるようになっているだろう。これでこの件は……
エニア:まだ終わってないよ
クリム:え……?
エニア:もうだいぶ魂が弱ってる……分かってる。連れて行くからそっちで待ってなさいよ。
セイ:誰と話してるんだ、エニア……?
エニア:はいはい、みんな私についてきてー
○屋根裏部屋にて
クリム:君は……サヤ!?
ミーシア:サヤ……あぁ、よかった。無事だったのね?
サヤ:クリム君、姉さん……ごめんなさい。こんな事に巻き込んじゃって……
サヤ:冒険者の方もありがとう。もう少し遅かったら私も魂に傷が付いていたかもしれません。これで安心して向こうへ逝けます。
クリム:サヤ……
サヤ:クリム君。サヨナラ、だよ。引き止めちゃ……ダメだよ?
クリム:あぁ……うん、分かった。でも、これを……
サヤ:……これは
クリム:君は覚えてるかな? 美術の授業で、君にモデルを頼んだ……でも完成しなくて……
サヤ:もちろん覚えてるよ……だって、そのスケッチブックを取りに……戻ったから
クリム:……これは、私……俺が描いたんだ。記憶の中の君を描いた。思ったより似てて、安心したよ
サヤ:アハハ、全然似てないよ。私、こんなに美人じゃないもの……ありがとう、本当にありがとう
サヤ:エニア様もありがとう。貴方のおかげで、魂を食われたみんなも冥界へ行けそうです。
エニア:『冥界の姫』の導きだからね。ゆっくりと向こうで、転生するまで休んでおいで。
サヤ:はい……ありがとうございます。ありがとう……本当にありがとうございました
○アップタウンにて
グリーディ:うおおおおおおおおおおおおおおお、クリムさんにミーシアさん、ぶじでよかったっすううううううううううううううう!!!!!!!!
クリム:心配かけてすまないね
ミーシア:またエニアさんたちに助けられちゃったわね。
セイ:まぁ、今回はエニアの一人勝ちな気もするな。俺も全然役に立ってなかった気がする
エニア:アハハ。死者と死神の事ならマカセテヨー
セイ:(;´Д`)
ミーシア:でも、妹も無事に逝けて……よかったわ。これで、本当にあの学校から卒業できたと思う。
セイ:同窓会に行くときは、エニアに言えよ? 冥界までつれてってくれるから(´Д`)
エニア:片道切符で良いならすぐにでも♪
クリム:え、遠慮しとくよ……まぁ、遠い未来、私たちも行く世界かもね。
セイ:……そうだな、そのときに……また会えるな。
エニア:あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?
セイ:(;´Д`)どうした???
エニア:姉さんから借りたこの服!! 欠片が当たったときに背中の部分がごっそりこげてなくなってるうううううううううううう!!!!?
セイ:あー、まぁ仕方ないな
エニア:黙って借りてきたのに!
セイ:(;´Д`)それは借りたとは言わない!
エニア:どうううしよううううううううう!!? 殺されるううううううううう!!!!!
ミーシア:よかったら、この服をあげるわ。
エニア:おおう、制服ダーw
セイ:七ツ森学園の奴か?
クリム:うん。ちゃんと新品の奴だから安心して
エニア:やったー♪ これで姉さんに怒られずにすむー(*´▽`*)
セイ:……え? 別に制服をもらったからって、姉さんの服が元通りになるわけじゃないだろ?
エニア:……( ゚Д゚)
セイ:姉さん、その服買うのに3ヶ月ぐらい節約してたって知ってる?
エニア:……(;゚Д゚)
セイ:……エニア、冥界で会おう。
エニア:いやああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
~終わり~
~その3のあらすじ~
クリムから七不思議の話を聞き、早速廊下へとやってきた二人。声がうるさいと言うエニアに、セイは早く謎を解かねばと、廊下の隅にあった隙間から奥へと向かう。が、出口の直前。つかんでいたはずのエニアは消え、見知らぬ少女に引き戻されるようにセイは廊下に戻っていた。
ナニカガスムイエ2 その4
○教室にて
クリム:なんだって……エニアさんが消えた?
セイ:ああ、廊下の奥に行こうとしたら、俺だけ引き戻されてエニアが消えていた。
クリム:どういうことなんだ……この学校は私たちを道ずれにするはずじゃ……
セイ:……エニアは特別なんだ。こういうことには敏感過ぎる。
クリム:……どういうことだい?
セイ:詳しくはいえないが、とにかく早くエニアを連れ戻す必要があるな。
クリム:となると、やはり廊下の奥に行くしかないね……
セイ:……いや、無理だ。何度行っても同じように引き戻される。
クリム:ふむ……どうしようもないのかな
セイ:じっとしていても始まらない。とりあえず他の場所を当たってみる
クリム:分かったよ。何もできなくてごめん……
セイ:気にすんな。任せておけ。
○美術室にて
セイ:……くっそ、クリムには任せておけといったが……情報が少なすぎるな。
セイ:エニアは気付いていた。誰かに監視されていること……声が聞こえること……デテイケという声……出て行けという割には、クリムやミーシアは拘束する……なぜだ? クリムやミーシアを道ずれにするためなら、なぜエニアは消えた……? なぜ俺は助かっている?
セイ:整合性を考えろ……どう考えれば筋が通る……? どう考えれば答えが出る?
セイ:……ん? これは、エニアが拾ったスケッチブック……?
セイ:中は……真っ白だな……いや、1ページ目に……女の子?
セイ:これは……俺が見た、廊下の奥の女の子、か?
??:……やはり、只者では無い……
セイ:……声が、俺にも聞こえる!? 誰だ!?
??:ここまで長い時間ここにいて……侵食されないとは。さすがタイタニア……なのか?
セイ:誰だ? ずっと俺たちを監視してた奴か?
七ツ森学園:私はこの学校そのものの意思……
セイ:……えらく唐突なものが出てきたな(;´Д`) これは俺も予想外だ……
学園:ずっと話しかけようとしていたのだが……波長がどうにも合わなかった。あの少女がいなくなってようやっと君の波長がわかるようになった
セイ:なるほど……エニアの魔力が邪魔をして、俺への声は全部エニアに吸収されていたんだな。
学園:そのようだ……今なら君にも声が届く……早くここから出て行くのだ
セイ:エニアはどこだ?
学園:少女の行方は知れない……行方が知れないということは、おそらく天井裏にいるはずだ……
セイ:天井裏? 廊下の奥の事か?
学園:そうだ。厄災が、空間を勝手に捻じ曲げて自分の領域を作っている……そこで、この学園の空間を少しずつ侵食しているのだ
セイ:厄災……?
学園:……生物のようなものだ。火山の爆発と共にこの学園に激突してそのまま棲み付いた……今では自己増殖を繰り返しながら増え続けている。
セイ:まるでシロアリだな(´=ω=`)
学園:奴は何でも食らう……死んでいった生徒たちの魂も数多く食われてしまったままだ……このままでは君たちも……サヤが頑張ってくれているがもう持たない。
セイ:サヤっていうのはこの子だな?
学園:そうだ……サヤが、きっと何とかしてくれるとあの二人を呼んだ。だが、あの二人では無理だ……だから、厄災に近づかぬように拘束した。
セイ:……まだ、出てけって言うのか?
学園:……サヤはもう限界だ。これ以上浪費すると魂がアブナイ……サヤはいい子だ。助けてやりたい……
セイ:分かったよ。俺もエニアを連れ戻さないといけないしな……
学園:すまない……サヤの力が消えて、天井裏にもいけるはずだ。厄災を倒せば……
セイ:分かった。天井にこびりついてるシロアリの駆除か。まったく……冒険者ってやつは害虫駆除までやらんといかんのかね……
○廊下にて
セイ:待ってろよ……エニア。
セイ:頼むから暴走だけはするなよ……この学校ごと吹き飛ばされる(;´Д`)
○天井裏にて
セイ:これが天井裏……? まるっきり洞窟じゃないか……空間をいじってるって言うのは本当か……
セイ:さてさて……シロアリの巣はドコだ……??
セイ:これか……! こいつをつぶしていけばいいんだな。
セイ:地道な駆除作業だ……(;´Д`)
セイ:さて、辺り一体はほとんど掃除したが……エニアはどこにいるんだ? 広すぎて探すのも一苦労……
厄災核:ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
セイ:( ゚Д゚)でかいの残ってたああああああああああああああ!!!? これが本体!!?
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
セイ:な!? 分裂して欠片が飛んできた!?
どが!! どが!!!
セイ:うお! まるで火山弾だな……!(;´Д`)
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
セイ:うわー……なんか怒ってるみたいだな。どっちにしろ、あれを倒さないと欠片は増幅するばかりか……!
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
セイ:だけど、こうも欠片を飛ばされたんじゃ近づけんな……く、よけるのに精一杯か
セイ:く、欠片の数が増えて……!?
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!
セイ:(やばい……これは当たる!?)
???:危ない!!
セイ:うわ!?
ドガ!!
セイ:いてて……え、エニア!?
エニア:……
セイ:おい、エニア……お前、欠片が当たって……
エニア:エ、ヘヘ……突き飛ばしちゃってごめんね。結構痛いね、これ……ケホッケホ
セイ:しゃべるな。内蔵がやられて……
エニア:よかった……セイ君が無事で。今度は……助けることができた。
セイ:……馬鹿。お前に守られるほど……俺は弱くないぞ!
エニア:……フフフ、次元転生してるくせに……ケホ、えらそうなこと、ケホケホ、いわないで、よね? アハハ……ケホ
セイ:……
エニア:それに、ね? セイ君、私だって……セイ君に心配されるほど、弱くないよ? 私は死ねないからね。
そう言ってやってすくッと立ち上がる。体の傷は、すでに消えている。
私は死ねないから。これが私の罰だから。
エニア:さぁ、3文芝居はここまで。ここからはエニア様の虐殺ショーのはっじまっりでーす☆
でもよかった。
今度は助けることができた。
アノトキ……私が初めて死んだとき……私は何もできなかったから。
みんなが死んでいくのを、愛する人が死んでいくのを……ただ十字架から見下ろすことしかできなかったから。
エニア:……塵一つ残さず、消滅させてやる!! 名づけて……ゼタダークブレイーズ!!!!!
どがああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!
厄災核:オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ、オオオオオ、オオオオ……ォォォ……!!!!?
○教室にて
クリム:なるほど……さっきのゆれはやっぱりエニアさんだったのか
エニア:いやー、この学校ごと吹き飛ばすつもりだったのに、結構頑丈にできてるねぇ
セイ:さらりと怖いことを言うな! お前のダークパワーサークルと闇盾、俺の光盾がなかったら俺も塵になってたぞ……助けた人間まで巻き添え食らうような魔法を使うんじゃねーよ、この暴走魔女め!!
エニア:アハハ、セイ君だったら大丈夫だって信じてたから。イイジャンw ちゃんと生き残ってるしさ♪
セイ:くそぉ……なんかこんな奴に一命を助けられたかと思うと頭が痛い……
クリム:アハハ。相変わらずの仲みたいで安心したよ。私のほうの手も消えたし、ミーシアさんも出られるようになっているだろう。これでこの件は……
エニア:まだ終わってないよ
クリム:え……?
エニア:もうだいぶ魂が弱ってる……分かってる。連れて行くからそっちで待ってなさいよ。
セイ:誰と話してるんだ、エニア……?
エニア:はいはい、みんな私についてきてー
○屋根裏部屋にて
クリム:君は……サヤ!?
ミーシア:サヤ……あぁ、よかった。無事だったのね?
サヤ:クリム君、姉さん……ごめんなさい。こんな事に巻き込んじゃって……
サヤ:冒険者の方もありがとう。もう少し遅かったら私も魂に傷が付いていたかもしれません。これで安心して向こうへ逝けます。
クリム:サヤ……
サヤ:クリム君。サヨナラ、だよ。引き止めちゃ……ダメだよ?
クリム:あぁ……うん、分かった。でも、これを……
サヤ:……これは
クリム:君は覚えてるかな? 美術の授業で、君にモデルを頼んだ……でも完成しなくて……
サヤ:もちろん覚えてるよ……だって、そのスケッチブックを取りに……戻ったから
クリム:……これは、私……俺が描いたんだ。記憶の中の君を描いた。思ったより似てて、安心したよ
サヤ:アハハ、全然似てないよ。私、こんなに美人じゃないもの……ありがとう、本当にありがとう
サヤ:エニア様もありがとう。貴方のおかげで、魂を食われたみんなも冥界へ行けそうです。
エニア:『冥界の姫』の導きだからね。ゆっくりと向こうで、転生するまで休んでおいで。
サヤ:はい……ありがとうございます。ありがとう……本当にありがとうございました
○アップタウンにて
グリーディ:うおおおおおおおおおおおおおおお、クリムさんにミーシアさん、ぶじでよかったっすううううううううううううううう!!!!!!!!
クリム:心配かけてすまないね
ミーシア:またエニアさんたちに助けられちゃったわね。
セイ:まぁ、今回はエニアの一人勝ちな気もするな。俺も全然役に立ってなかった気がする
エニア:アハハ。死者と死神の事ならマカセテヨー
セイ:(;´Д`)
ミーシア:でも、妹も無事に逝けて……よかったわ。これで、本当にあの学校から卒業できたと思う。
セイ:同窓会に行くときは、エニアに言えよ? 冥界までつれてってくれるから(´Д`)
エニア:片道切符で良いならすぐにでも♪
クリム:え、遠慮しとくよ……まぁ、遠い未来、私たちも行く世界かもね。
セイ:……そうだな、そのときに……また会えるな。
エニア:あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?
セイ:(;´Д`)どうした???
エニア:姉さんから借りたこの服!! 欠片が当たったときに背中の部分がごっそりこげてなくなってるうううううううううううう!!!!?
セイ:あー、まぁ仕方ないな
エニア:黙って借りてきたのに!
セイ:(;´Д`)それは借りたとは言わない!
エニア:どうううしよううううううううう!!? 殺されるううううううううう!!!!!
ミーシア:よかったら、この服をあげるわ。
エニア:おおう、制服ダーw
セイ:七ツ森学園の奴か?
クリム:うん。ちゃんと新品の奴だから安心して
エニア:やったー♪ これで姉さんに怒られずにすむー(*´▽`*)
セイ:……え? 別に制服をもらったからって、姉さんの服が元通りになるわけじゃないだろ?
エニア:……( ゚Д゚)
セイ:姉さん、その服買うのに3ヶ月ぐらい節約してたって知ってる?
エニア:……(;゚Д゚)
セイ:……エニア、冥界で会おう。
エニア:いやああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
~終わり~
by sei_aley
| 2008-09-29 23:38
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